大腸内視鏡後の腹痛の原因と対策は?検査の方法についても解説!

「大腸内視鏡後に異常がないと言われたのにお腹が痛くなるのはどうして?」
「大腸内視鏡後のお腹の張りや痛みが続くけど、どうしたらよい?」と不安になっている方はいませんか?

大腸の状態を詳しく観察できる大腸内視鏡検査。大腸がんなどの早期発見に重要な検査ですが、検査後にはお腹が痛む、おならが出やすくなるなどの症状があり、検査を嫌がる方も少なくありません。

そこで今回の記事では、大腸内視鏡検査の方法や必要性、検査後にお腹が痛くなる原因と対策について紹介します。記事を読むことで、大腸内視鏡検査後のお腹の張りや痛みのを解消する方法が分かり、不安なく検査を受けられますよ。

大腸内視鏡検査とは?どんな時に受けるの?

大腸内視鏡検査とは先端にカメラのついた10㎜ほどの大きさのスコープを肛門から挿入し、大腸の状態を観察する検査です。検査をするために事前に腸管洗浄剤を服用してから、大腸の中にある便を出し、検査を行います。
大腸内視鏡検査では直接、大腸の状態を観察できます。万が一、異常が疑われる際には組織の一部を採取し、詳しく検査することが可能です。大腸の中にバリウムを入れ撮影する注腸造影検査やCT検査など、他にも大腸の検査はあります。しかし、組織を採取し、詳しく検査できるのは大腸内視鏡検査だけです。そのため、大腸内視鏡検査を受けることで、大腸がんや大腸ポリープ、炎症性腸疾患などの発見に役立ちます。

健康診断以外では、下記のような場合に大腸内視鏡検査を受けてください。

  • 便潜血検査が陽性判定の場合
  • 大腸の疾患が疑われる症状がある場合

大腸の疾患が疑われる自覚症状は、下記のとおりです。

  • 便に血が混じっている
  • 便が細くなった
  • 下痢や便秘を繰り返す
  • 腹痛
  • お腹が張る など

早期に病気を発見するために、便潜血検査で陽性判定が出た場合や大腸の疾患にかかわる自覚症状がある場合は、大腸内視鏡検査を受けるようにしましょう。放置をしていると、病気が悪化する可能性があります。大腸がんである場合、早期だと治療できる可能性が高いですが、進行していると治療が困難になります。そのため、できる限り早く医療機関を受診し、検査を受けることが重要です。
そして、40歳以上になると大腸がんの発症のリスクが高まります。40歳以上の方は症状がなくても、大腸がんの早期発見に役立つ大腸内視鏡検査を定期的に受けることをおすすめします。

検査後はお腹が痛くなるの?その原因とは

大腸内視鏡検査を受けた後、お腹の張りや痛みを感じる原因は、検査のために大腸に空気を入れるためです。大腸は風船のようにしぼんだ状態であるため、検査の際には空気を入れ膨らまし、観察できるようにします。そのため、検査後も空気が大腸の中に残っていると、お腹が張ったり痛んだりしてしまうのです。

現在では、大腸を膨らませるために炭酸ガスを使う医療機関も少なくありません。炭酸ガスを使用し検査すると、ガスは体内に吸収されやすく、お腹の張りが軽減されやすいです。ただし、肺気腫などの呼吸器疾患がある方は炭酸ガスを使用できないこともあるため、空気が使用されます。

検査後にお腹が痛い時にはどうすればよい?対策について

大腸内視鏡検査後は、お腹の張りや痛みを抑えるためにおならをすることが大切です。ガスがお腹に溜まったままでいると症状の悪化や気分不良の原因になります。ガスをたくさん大腸に入れる検査であるため、おならが何度も出てしまうことは心配いりません。おならは我慢せずに、できる限り出すようにしましょう。

ただし、以下の症状がある場合は早めに医師へ相談してください。

  • 持続する下血
  • 多量の黒い便
  • 収まらないお腹の張り
  • 強い腹痛
  • めまい
  • ふらつき 

上記の症状がある場合、大腸に穴が空いたなどの検査による合併症が疑われます。少量の出血や黒い便などは心配いりませんが、症状が続く場合は早めに医療機関を受診しましょう。

さいごに

健康診断で異常を診断されたり、腹痛などの症状が続いたりする場合は、早めに医療機関を受診し検査を受けることが大切です。何らかの疾患がある場合、早期に治療を開始することで治癒を期待できます。しかし、病院を受診する時間がない、検査を受けるのが怖いなどの理由で症状を放置していると、病気が悪化し、治療が困難になる場合があります。

例えば大腸がんの場合、早期の段階でがんを発見すると、内視鏡の治療だけで切除でき、完治を期待できます。しかし、がんが進行してしまうと外科的な手術が必要になったり、転移し治療が困難になったりする可能性があります。そのため、定期的な検査や早めの受診が重要なのです。将来、病気のせいで悩みたくありませんよね。後悔しないためにも、早めに医療機関を受診し、検査を受けるようにしましょう。